Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「もうひとところ、下宿であるんだが、いちどきに二つはくたびれるでしょう?」
「それはどのへん?」
蜂谷はポケットからノートブックをとり出して、アドレスをしらべた。
「僕も行ったことはないんだが、キャルディネ通りっていうんだから、どっかモンソー公園とワグラムの中間あたりじゃないのかな」
パリのそんなこまかい通りを、日ごろ市外に住んでいる蜂谷良作が知っているとは思えなかった。凱旋門のそばの貸室を、彼は伸子の電話をきいてから新聞広告で見つけだした。下宿というのも、同様の方法で目星をつけたのだろう。伸子をつれてあんまり迷わないように、彼は地図を見て来たのかもしれなかった。
伸子は、いつも持っている赤い表紙のパリ案内を出しかけた。そして蜂谷からキャルディネという町名の綴りを教わりながら頁をくると、それは親たちの住んでいるペレールと同じ第十七区だった。
「ああ、あった。ここだわ。ホラ、キャルディネ……。近いし、わかりやすいところなのね」
桃色にぬられている地図を見ながらちょっと思案して、伸子は、
「番地教えていただいて、あしたでも、わたし自分で行って見ます」
と云った。