Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
中国の海岸線の部分を、蜂谷良作はそこを実際に知っているものの興味を示して検査した。その切手にあらわされているヨーロッパの東の部分から先にあるフランスはぬけているのだった。
「日本よ、お前は海にはられた一本の弦。どっちから風が吹いても、鳴らずにいられない。――ほんとにそう思うでしょう?」
伸子は、また紙の中にしまわれてしまう前に、往来に立止って、蜂谷良作の手の上にのせられているそのきれいな切手をのぞきこんだ。
六
伸子はモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)から思いがけない手紙をうけとった。佐々の一行は、予定どおり十月二十七日の朝、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ到着した。電報でその時刻を知らされていた素子が、停車場へ出迎えた。そして、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)を通過する旅客がそうするように、その日の夜シベリア鉄道にのりつぐまでの時をすごすために佐々一行を、大使館へ案内しようとした。ぶこちゃんの予定も、そんな風に云ってよこしていたから、と素子はその手紙に書いているのだった。ところが停車場にはどういう手筈になっていたのか、素子のほかに大使館づき陸軍武官の藤原威夫が来た。