Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
その時計台から夜毎にインターナショナルのメロディが響いて、こわれた屋根を見おろす伸子のホテルの窓へもつたわった。クレムリンの城壁からは、そのなかに幾棟もある建物の屋根屋根の間に、高く低く林立という感じで幾本もの黄金の十字架がきらめいていた。広場のつき当りに、一面平らな雪の白さに挑むように、紅白に塗りわけられたビザンチン教会がふくらんだ尖塔と十字架とで立ち、そのかたわらに、こっちの方はしぶい黄と緑で菊目石のようにたたみあげられた古い教会が並んでいる。これらの教会は十六七世紀につくられたものだった。広場の左側には、どっしりとした役所風の建築がつらなっていてその建物の数百の窓々が赤い広場を見おろしていた。
広場の雪に、二本の踏つけ道が、細く遠くとおっている。一本はトゥウェルスカヤ通りの方から来た通行人が、歴史博物館の赤煉瓦の建物のよこから、レーニン廟の前をとおり、広場をよこぎって、時計台の下からモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)河岸へ下りてゆく道。もう一本は、双曲線を描いて、左側の大建築の下につけられているアーチから、支那門とよばれているクレムリンに相対するもう一つの門へ出てゆく道。