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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

」そして、保は、簡単な図をつけて温室の大きさやスティームパイプの配置を説明しているのだった。

動坂の家風は、すきだらけであったが、親に子供たちが何かしてもらったときとか、見せてもらったりしたときには、改まってきちんと、ありがとうございました、と礼を云わせられる習慣だった。言葉づかいも、目上のものにはけじめをつけて育ったから、二十歳になった保が、こしらえて頂いたという云いかたをするのは、そういう育ちかたがわれしらず反映しているとも云えた。しかし、保は小学生の時分から花の種を買うために僅の金を母からもらっても、収支をかきつけて残りをかえす性質だった。お母さまから頂いたお金三円、僕の買った種これこれ、いくらと細目を並べて。

伸子が、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)暮しの明け暮れの中で見て感じているソヴェト青年の二十歳の人生の内容からみると、たかだか高等学校に入ったというような事にたいして、温室をこしらえて頂いた、と書いている保の生活気分はあんまりおさなかった。高等学校に入ったということ、大学に入るということそれだけが、ひろい世の中をどんな波瀾をしのぎながら生きなければならないか分らない保自身にとって、どれだけ重大なことだというのだろう。