Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

それを、須美子は、すらりと日常的なたいへんさに解釈した。

「磯崎も気の毒ですわ」

まっすぐに正直な視線で、画面にこめられている努力と、その進境をはかろうとするように眺めながら須美子は、

「あちらの御両親がもうすこし、わたしたちの生活を理解して下さると、磯崎もよっぽど楽なのでしょうけれど」

と云った。

「生活費は来ているんでしょう?」

そうきいたのは素子だった。

「それはどうにか来ていますけれど……こちらの生活を御存じないから、どうしても若いもの二人がパリですきなことをして暮しているとお思いになりがちですのね」

返事のしようなくて伸子たちはだまってしまった。

「あちらの御両親は、わたしがお金をつかいすぎる女だとお思いになっているんです。それが、せつないんですの。あいにく、子供が二人もつづけて生れてしまいましたし――絵の具なんかも一年一年と高くなって来ていますのよ、磯崎だってどの位買いたい絵の具や額ぶちのようなものを辛棒して買わずにすましているかしれないんですのに――それを思うと、何だかわるくて……」

須美子は、素子を目の前に見て話しているうちに日本の生れた家や気だてのおとなしい親たちを身近に感じるらしかった。