Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

――わるくない方法じゃありませんか」

どういうことがあるにしろ、自分はいやだと云いたい一種の強情を示して、素子は、

「あんな女のいるВОКСの世話になるのは、いかにもぞっとしないね」

と云った。それをきいて秋山がすこし気色ばんだ。小さい眼に力の入った表情になった。

「それは個人的な感情ですよ。――ソヴェトの複雑さを理解するためには、いつも虚心坦懐であることが必要です」

「吉見さん、あなたは第一日からなかなか辛辣なんですねえ」

瀬川が、苦笑に似たように笑った。

「けれど吉見さん、ああいう文化施設はあっていいものだと思われませんか」

そうきいたのは内海であった。

「それについちゃ異存ありませんね」

「施設と、そこで現実にやっている仕事の価値が、要するに問題なんじゃないですか」

「…………」

「ああいうところも、よそと同じように委員制でやっているから、一人の傾向だけでどうなるというもんではないんでしょう」

内海の言葉を補足するように、秋山がつけ加えた。

「ВОКСは、政治的中枢からはなれた部署ですからね。ああいう複雑な立場のひとを置くに、いいんでしょう」

伸子は、みんなのひとこともききもらすまいと耳を傾けた。