Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

素子が妙に居すわってしまったような伸子に向って云った。

「ともかく電報うって見よう。――あんまりこれだけじゃ事情がわからないから」

「なんてうつ?」

しばらく思案して素子は、

「事情しらせ、とでも云ってやるか」

と言った。

「それがいいわ。じゃ、すぐ打って来る、正餐までに」

「いっしょに行ってやろう」

伸子と素子とは、人通りのたえている雨の大通りをデーツコエ・セローの郵便局まで出かけて、問い合わせの電報をうった。レイン・コートをもっていない伸子たちは、うすい夏服の前やうしろをすっかり黒く雨にぬらして帰って来た。

「ぶこのおっかさんなんか、わたしがこうやって却って気をもんでることなんか知りもしないんだから……」

毒のない不平の調子で素子が云った。

「ぶこちゃんが、これを放ってでもおいてみろ。無実の罪をきるのは、わたしさ」

東京から返事の電報が来るまでには少くとも二三日かかるということだった。伸子は、シキウキチヨウアリタシに気をわるくしながら、やっぱり返事が気にかかり、落付けず、快活さを失った。夜、素子の室で話したりしているとき、自然その方へ話が向いた。

「まあ、返事が来てからのことさ。