Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
雪空のかなたにノヴォデビーチェ修道院の尖塔のついた内屋根をのぞみ、雪につつまれた曠野にひとかたまり出現したその新開町のなかは、ぐるりの風景のロシア風な淋しさとつよい対照をもって、ソヴェト新生活の賑わいと活気をあらわしていた。雪の中に黒い四角な輪廓で堂々と建ちつらなっている大アパートメントは、化学航空労働組合が建てたものだった。人々は、何年かにわたって、これらの建物のために一定の積立金をし、完成の日を期待し、やがて凱歌とともにこの新開町へ引越して来たところだった。店々に品物がまだとりそろわず、雑貨店の赤い旗で飾った窓に石油コンロがちょこなんと二つ並んでいるばかりであるにしろ、そこにはこの町のできた由来と新生活のほこりがあるのだった。
伸子が移った室というのは、そのノヴォデビーチェの新開町の中心をなす三棟の大アパートメントの右はずれの建物の四階にあった。入口のドアをおして入ると、その大きい建物全体の生乾きのコンクリートがスティームに暖められ、徐々に乾燥してゆく、洗濯物が乾くときのような鼻の奥を刺すにおいがこめていた。借りた室は、ルケアーノフの室の四倍ほどの広さがあった。