Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

素子がそう云いながら近づいて外を眺めるこの室の窓は、二つとも大通りの側に面していて、まうように降る雪をとおして通りの屋根屋根が見はらせた。

「今年は全体に雪がおくれたそうです。――四日だったかな、初雪がふったのは――」

すこし秋田訛のある言葉を、内海は、ロシア語を話すときと同じように几帳面に発音した。

「もう、これで根雪ですね。一月に入って、この降りがやむと、毎日快晴でほんとのロシアの厳冬がはじまります」

秋山も、はじめてみるモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の冬らしい景色に心を動かされているらしかったが、

「じゃ、瀬川君に知らせましょうか」

と、内海をかえりみた。

「朝飯前だったんですか」

「ええ。あなたがたが起きられたら一緒にしようと思って」

「まあ、わるかったこと」

きまりのわるい顔で伸子があやまった。

「わたしたち、寝坊してしまって……」

「いや、いいんです。私どもだって、さっき起きたばっかりなんですから……しかしソヴェトの人たちには、とてもかないませんね、実に精力的ですからね。夜あけ頃まで談論風発で、笑ったり踊ったりしているかと思うと、きちんと九時に出勤しているんだから……」