Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あらくれ

あらくれ

徳田 秋声

Lesen Sie あらくれ von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.451 Zeichen · 236 Bildschirme

Aozora Bunko

引受けきれないほどあります」

小野田はお島がやってみることになった、毛布の方の仕事を背負いこんで来ると、そう言ってその遣方を彼女に教えて行った。

毛布というのは兵士が頭から着る柿色の防寒外套であった。女の手に出来るようなその纏めに最初働いていたお島は、縫あがった毛布にホックや釦をつけたり、穴かがりをしたりすることに敏捷な指頭を慣した。「これのまとめが一つで十三銭ずつです」小野田がそう云って配っていった仕事を、お島は普通の女の四倍も五倍もの十四五枚を一日で仕上げた。

手ばしこく針を動かしているお島の傍へ来て、忙しいなかを出来上りの納ものを取りに来た小野田はこくりこくりと居睡をしていた。

平気で日に二円ばかりの働きをするお島の帯のあいだの財布のなかには、いつも自分の指頭から産出した金がざくざくしていた。

「こんな女を情婦にもっていれば、小遣に不自由するようなことはありませんな」

小野田は眠からさめると、せっせと穴かがりをやっている手の働きを眺めながら、そう言ってお島の働きぶりに舌を捲いていた。

「どうです、私を情婦にもってみちゃ」お島は笑いながら言った。