Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
五
あの速総別と女鳥の二人は、天皇に対して怖ろしい大罪を犯そうとしたのだから、かれたちが殺されたのはもとよりあたりまえである。しかしそちなぞからいえば、二人とも目上の王たちではないか。その人が身につけている物を、死んでまだ膚のあたたかいうちにはぎとって、それをおのれの妻に与えるなぞと、まあ、よくもそんなひどいことができたね」とおっしゃって、ぐんぐんおいじめつけになったうえ、ようしゃなくすぐ死刑に行なわせておしまいになりました。
五
この天皇の御代に、兎寸川というある川の西に、大きな大きな大木が一本立っておりました。いつも朝日がさすたんびに、その木の影が淡路の島までとどき、夕日が当たると、河内の高安山よりももっと上まで影がさしました。
土地の者はその木を切って船をこしらえました。するとそれはそれはたいそう早く走れる船ができました。みんなその船に「枯野」という名前をつけました。そして朝晩それに乗って、淡路島のわき出るきれいな水をくんで来ては、それを宮中のお召し料にさしあげておりました。
後にみんなは、その船が古びこわれたのを燃やして塩を焼き、その焼け残った木で琴を作りました。