Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
それを見ると、大昔、天地がはじめてできたときに、この世界が浮き油のように浮かんでいたときのありさまが思い出される。また、神さまが、大海のまん中へこの日本の島を作りお浮かべになった、そのときのありさまにもよく似ている。ほんとは尊くもめでたいことである。これはきっと、後の世までも話し伝えるに相違ない」
采女はこう言って、昔からの言い伝えを引いておもしろく歌いあげました。天皇はこの歌に免じて、采女の罪を許しておやりになりました。すると皇后もたいそうお喜びになって、
「この大和の高市郡の高いところに、大きく茂った広葉のつばきが咲いている。今、天皇は、そのつばきの葉と同じように、大きなお寛い、そして、その花と同じように美しくおやさしいお心で、采女をお許しくだすった。さあ、この貴い天皇にお酒をおつぎ申しあげよ。このありがたいお情けは、みんなが後の世まで永く語り伝えるであろう」と、こういう意味のお歌をお歌いになりました。
それについで天皇も楽しくお歌をお歌いになり、みんなでにぎやかにお酒盛をなさいました。
采女は罪を許されたばかりでなく、そのうえに、さまざまのおくだし物をいただいて、大喜びに喜びました。