Japanische Klassiker mit Furigana
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こじきものがたり
古事記物語
鈴木 三重吉
Lesen Sie 古事記物語 (こじきものがたり) von 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.723 Zeichen · 191 Bildschirme
ですから、おあにいさまは三年のうちに必ず貧乏になっておしまいになります。そうすると、きっとあなたをねたんで殺しにおいでになるに相違ございません。そのときには、この満潮の玉を取り出して、おぼらしておあげなさい。この中から水がいくらでもわいて出ます。しかし、おあにいさまが助けてくれとおっしゃられておわびをなさるなら、こちらのこの干潮の玉を出して、水をひかせておあげなさいまし。ともかく、そうして少しこらしめておあげになるがようございます」
こう言って、そのたいせつな二つの玉を命にさしあげました。それからけらいのわにをすっかり呼び集めて、
「これから大空の神のお子さまが陸の世界へお帰りになるのだが、おまえたちはいく日あったら命をお送りして帰ってくるか」と聞きました。
わにたちは、お互いにからだの大きさにつれてそれぞれかんじょうして、めいめいにお返事をしました。その中で六尺ばかりある大わには、
「私は一日あれば行ってまいります」と言いました。海の神は、
「それではおまえお送り申してくれ。しかし海を渡るときに、けっしてこわい思いをおさせ申してはならないぞ」とよく言い聞かせた上、その首のところへ命をお乗せ申して、はるばるとお送り申して行かせました。