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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

第一回 ドエライ宝

第一回 ドエライ宝

「有名な幽霊塔が売り物に出たぜ、新聞広告にも見えて居る」

未だ多くの人が噂せぬ中に、直ちに買い取る気を起したのは、検事総長を辞して閑散に世を送って居る叔父丸部朝夫である。「アノ様な恐ろしい、アノ様な荒れ果てた屋敷を何故買うか」など人に怪しまれるが夏蝿いとて、誰にも話さず直ぐに余を呼び附けて一切買い受けの任を引き受けろと云われた。余は早速家屋会社へ掛け合い夫々の運びを附けた。

素より叔父が買い度いと云うのは不思議で無い、幽霊塔の元来の持主は叔父の同姓の家筋で有る。昔から其の近辺では丸部の幽霊塔と称する程で有った。夫が其の家の零落から人手に渡り、今度再び売り物に出たのだから、叔父は兎も角も同姓の旧情を忘れ兼ね、自分の住居として子孫代々に伝えると云う気に成ったのだ。

買い受けの相談、値段の打ち合せも略ぼ済んでから余は単身で其の家の下検査に出掛けた、土地は都から四十里を隔てた山と川との間で、可なり風景には富んで居るが、何しろ一方ならぬ荒れ様だ、大きな建物の中で目ぼしいのは其の玄関に立って居る古塔で有る。此の塔が英国で時計台の元祖だと云う