Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
第八十一回 古新聞
路は唯余に秀子の素性を知らせ、愛想を盡かさせるに限ると見て取り、止むを得ず、余を茲へ寄越したのだ、まさかに殺人女と知った上で、余が猶も秀子を愛し、秀子の為に人を劫かし、又は法律の力を借りなどする事は有るまいと見て取ったのだ、秀子が若し夏子でなければ、成るほど甚蔵は余に巴里へ行けなど呉々も云う筈はない。
斯様に思い廻して見ると、今まで秀子を輪田夏子だと気の附かなんだが鈍ましい、秀子が夏子だと云う事は殆ど到る処に現われて居る、余は恋と云う妄念に目が眩み、是ほど明白な事実を見る事が出来なんだであろうか、余りの事に余は絶望とも何とも形容の出来ぬ恨みが胸に満ち、我が身を掻きむしりたい思いがする、ポール・レペル先生が何事をか頻りに説明して居る様であるけれど少しも耳に入らずして全く聞き損じて了った。
第八十一回 古新聞
余は全く先生の言葉を聞き損じたから、尚一度繰り返して呉れと請うた、何でも先生は第一号の顔形が全く輪田夏子だと云う事を充分に説明したらしい。
先生は返事もせずに室の隅に行き、古新聞の様なものを持ち出して来て無言のまま余の前に差し附けた、余も無言の儘で之を見たが、案の如く数年前の倫敦の新聞紙で、輪田夏子が裁判に附せられた