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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

第二十八回 中の品物は何

事にします」と答えたが、後で落ち着いて考えて見ると真逆に此の古塔に盗人が目を附けるほどの値打も有るまいと思われる。

第二十八回 中の品物は何

盗人が幽霊の真似をするとは全く例のない事ではない、余は誰かの話に聞いた、併し実際出会したは初めてだ。

夫にしても其の盗坊は誰であろう、昨夜此の家へ泊った客は随分あるけれど、それは皆紳士貴婦人とも云う可きで、仲には品行の宜しくない人も有りは仕ようが、真逆に盗坊をする様な人はない、爾すれば此の盗坊は外から這入ったので有ろうか、イヤ其の様な形跡も見えぬ、実に不思議千万な事だ、余は猶も秀子に向い「若しも心当りはないのか」と繰り返して問うたが、秀子の様子では何だか腹の中で誰かを疑って居るらしい、けれど口には発せぬ、口では唯、少しも心当りがないと云って居る。

此の後余は秀子へ約束した通り、誰をも塔の上へ揚げぬ事にし、自分は番人に成った積りで成る可く此の室を離れぬ様に勉めた、其の為再び幽霊らしい者は出なんだ。

併し幽霊の出るよりも猶厭な猶恐ろしい事は沢山あった、先ず順を追って話して行こう。

此の日の夕暮、余は日頃見知らぬ一紳士が此の家へ這入って来る