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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

様子だから余は飛び出して秀子を保護しようと思ったが、イヤ未だ急ぐ事ではない、長三は握手の積りか手を差し出す、秀子は否と云う風で両手を自分の背へ廻す、長三は怯まずに猶も進む、秀子は右の手を出して長三を突き退ける、長三は再び身を立て直して取っ掛り、依然として秀子が背後へ隠して居る左の手を取ろうとする、通例の女なら助けをも呼ぶ可き場合だろうが秀子は別に声も立てず、唯逃れようと悶く許りだ、最早見て居る場合でない、余は飛んで行って横手から長三を突き飛ばした、自分ながら我が力に驚いた、長三は倒れんとするほどに蹌踉めいた。

余は彼が足を踏み直すを待ち、砕けるほどに彼の手を握った、秀子は真実に有り難そうに余の顔を見て「此の方は昨夜初めて逢った許りだのに、護衛のない女と見て実に無礼な事を成されます」長三も余に向い「イヤ別に無礼と云うでは有りませんが、少し合点の行かぬ事が有って見極め度いと思いまして」余「夫が無礼と云う者です、私の眼の前で、此の令嬢にお謝し成さい」長「ハイ貴方には謝しますが、此の令嬢には――篤と見届けて疑いの晴れた上で無ければ」