Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
秀子「誰だか少しも分りませんが、何うせ人の手帳など盗むからは悪人でしょう、殊にアノ咒語を解釈して、爾して何か利益を計ろうと云う人に違い有りません」余「イヤ盗んだとて決して解釈は出来ますまい、貴女が毎日考えてさえ分らぬ程の、咒語ですもの」秀子「左様、咒語の本文と図※(「竹かんむり/(金+碌のつくり)」、第3水準1-89-79)の原図とを見ねば幾等智恵の逞しい悪人でも悉く合点する事は出来ぬだろうとも思われます、けれど私の手帳を見れば、何れほど私が苦心して居るかが分り、これほど苦心するのだから必ず苦心する丈の値打ちはあると、是だけは見て取ります」
余は何うも秀子の云う事が充分には合点行かぬ、アノ咒語に解釈の出来るほどの確かな意味が籠めて居ようとも思わず、縦し解釈した所で此の家の為になる事もなかろう、従って他人に解釈せられた所で爾まで害にも成りはしまいと唯之ぐらいに思う丈だ、秀子「誰が盗んだか、実に分りませんよ、若し昨夜変った事でも有りはしませんでしたか――」余「イエ別に――」と言い掛けたが忽ち思い出して、「ナニ大変な事が有りました」