Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
兇器にも此の草の汁を塗ってあったではなかろうか、爾なくば創口の痛みと全身の痺れ工合が到底説明する事が出来ぬ、誰にもせよ斯る危険な毒薬を持った者が此の辺に出没するとせば、見遁して置かれぬ訳だ。
併し余は耳も聞こえる、心も全く確かである、誰か来て助けて呉れれば好いと只管心に祈って居ると、次の室へ誰だか庭の方から這入って来た、直ぐ話声で分ったがお浦と秀子と二人である、何の為に来たのであろう、それも二人の話で分る、秀子「浦原さん、貴女は道九郎さんがお出でだと仰有ったが、茲には見えぬでは有りませんか」お浦「確かに居ましたが、何所へか行きましたか」秀子「貴女は道九郎さんの前で私に話したい事があると仰有ったけれど、アノ方がお出でなければ其のお話とやらも出来ますまい」と、云って秀子は立ち去ろうとする様子だ、お浦「イイエ、お待ちなさい、道九郎さんが居なくとも話して置きましょう」秀子「何のお話か知りませんが成る可く言葉短かに願います」
双方何となく殺気を帯びて居る、お浦「ハイ言葉短かに言いますが、私と道さんとが、夫婦になる筈であったのを御存じでしょう」