Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
秀子「道さんとは道九郎さんの事ですか、夫ならばハイ聞いて知って居ます」お浦「貴女が其の仲を割いたのは実に――」秀子「怪しからぬ事を仰有る」お浦「イエ、貴女が御自分で道さんの妻になり度い為道さんを迷わせたのは私共の仲を割いたも同じ事です」秀子「私は道九郎さんの妻になり度いなどと其の様な心を起した事は有りません、殊にアノ方を迷わせるなどと余り甚いお疑いです」
お浦「夫なら貴女は道さんの前へ出て「丸部さん決して貴方の妻に成る事は出来ません」と言い切りますか」秀子「ハイ言い切ります、けれどアノ方が私へ妻に成れとも何とも仰有らぬに、私から其の様な事を云うとは余り可笑しいでは有りませんか」お浦「唯云えば可笑しいでしょうが私と一緒に道さんの前へ行き、爾して私が道さんに「貴方は此の婦人をゆくゆくは妻にするお積りですか」と問いますから、道さんが何と返事するかに拘わらず貴女が其所で断われば好いのです」秀子「貴女の仰有る事は、罪人をでも取り扱う様な風で、常ならば私は決して応ずる事は出来ませんが、唯貴女が根もない嫉妬を起し、爾して様々の邪推をお廻し成さるのがお気の毒ですからお言葉に従いましょう」