Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
のだろうか。
余は実に気持が悪い、けれど双眼鏡を自分の目から離す事は出来ぬ、探偵も巡査も余ほど驚いた様子である、頓て舟は土堤の下へ漕ぎ附けた、大勢が其の所へ馳せて行った、風呂敷包みは土堤へ上げられた、余の叔父は見るに忍びぬと云う様で顔を傍向けた、高輪田も熱心に探偵に向って何事をか云って居る、探偵は更に余の叔父に振り向いた、叔父と探偵との間に暫く相談が始まった様に見える。
後で聞いたら此の相談は、風呂敷包みを直ぐに其の所で開こうか家の中へ運び入れて開こうかとの評議であった相だ、警察の規則では総て斯様な品は現場から少しも動かさずに検査せねば成らぬので巡査等は家の中に運び入れては可けぬと言い張ったけれど余の叔父が事に由りては一家の家名に拘わろうも知れぬから、是非とも他人の見ぬ所で検めて呉れとて探偵に頼み、漸くに聴かれた相だ。
暫くすると巡査数人が風呂敷包みを舁いで此の家の方へ来る、最早塔の上に居たとて仕方がない、余は双眼鏡を衣嚢に納めて下へ降りて行った、風呂敷包みは玉突き室の隣に在る土間へ入れられ、茲で開かれる事になったが、余は第一に其の風呂敷包みを見て驚いた、何故と云うに尋常の風呂敷ではなく、東洋の立派な織物で、実は先の日お浦が消滅した