Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
此のまま茲に飢死にせねば成らぬだろうか。そうだ何うも飢え死ぬるまで此の室の囚人となって居る外はない、余を閉じ籠めた悪医学士の目的は分って居る、余に此の家の秘密を探られ自分等の罪悪を察せられたと思うから、唯余を此の世になき者とする一方だ、徒らに余を窃めたり威したりする訳ではなく真に余の一命を取る積りで掛って居るのだ、何も爾としか思われぬ。
誰か余を助けて呉れる者は有るまいか。イヤ有る筈がない。余が此の家に居る事は誰も知らぬ。真の夜中に、誰一人知らぬ間に我が家を脱出し、尤も途中でローストンの停車場から秀子に宛て電報を出したけれど用事の為倫敦へ行く様に書いて置いた。余が数日帰らねば必ず倫敦を探すに違いないが、倫敦に居ぬとなれば其の上の探し様はない。
此の家の奴等は人を殺すのを商売の様にして居るのだから、余一人を殺すのを爾まで臆劫にも思うまい。庭の樹の下へ穴を掘ると婆の喋ったので分って居る、今まで幾人も此の室で殺して屋敷うちへ埋めたに違いない、余が此の通りの目に遭ったとて、誰がそうと知る事が出来よう。単に倫敦から行衛知れずに成った