Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
のです、今夜此の通りアノ室を脱け出したのは私よりも寧ろ貴方の為と云う者です」穴川「だって短銃を取られた上は、貴方を殺す訳にも行かず、捕吏が来たとて私を捕える廉は――」余「有るかないか捕吏の方で判断するから茲で争うには及びません。先ず私の話からお聞きなさい」穴川「ハイ其の様に云わずとも聞くより外に仕方のない場合です」余「では云いますが、貴方は今から三十日以内に、此の土地を去り、外国へ移住なさい、再び此の国へ足踏みせぬと云う約束の上で、旅費は私が二百磅出しますから」穴川「夫は何う云う訳で」余「何う云う訳とて、貴方が此の国に居ては秀子の幸福に邪魔に成ります」彼は何等かの決心を呼び起そうとする様に暫く無言で考えたが、頓て「左様さ邪魔にもなり助けにもなり、夫は私の心一つです、けれど否と云えば何うします」余「厭と云えば捕吏を差し向ける許りの事です。私が此の室へ忍び込んだのも、捕吏を差し向ける丈の罪跡を得たいばかりの一念です。今は充分の罪跡を見届けたから、貴方の否応は大して私に利害はなく、応と云えば無事に外国へ逃がして上げるし、否と云えば死刑と云う