Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
先生は少しも騒がぬ、少しも驚かぬ、寧ろひとしお落ち着いて、誇る様な顔附きで「是で私の手腕が分ったでしょう、斯様な事に掛けては、此のポール・レペルは今日の学者が未だ究め得ぬ所をまで究めて居ります、電気、化学、医療手術等の作用で一人の顔が、斯うも変化する事は、殆ど何人も信じません、政府と雖も信じません、信ぜねばこそ今までポール・レペルの職業が大した妨げを受けずに来たのです」余「では秀子と夏子と同じ女だと仰有るか」先生「勿論一人です、秀子が即ち夏子です。夏子が牢を出て、其のままの顔では世に出る道もない為に私へ頼み、今の秀子の姿にして貰ったのです、名を替えた通りに姿をまで変えたので」
余は只恐ろしさに襲われて、訳もなく二足三足背後の方へ蹌踉いた、けれど又思えば余り忘誕な話である、頓て恐ろしさは腹立たしさとなり「エエ人を欺すにも程があります、秀子と夏子と同人だなどと誰が其の様な事を信じますものか」と叫んだ、殆どポール・レペルを攫み殺さん程の見幕で又前へ進み出た。「悪党、悪党」と罵る声は思わず余の口から洩れた、先生は怪しむ様な顔で余の顔を見「オヤ、オヤ、貴方は今まで、秀子の真の素性をさえ知らなんだ