Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
事が出来なくなります、夫ゆえ秀子は声を聞いて其の方へ馳せて行きましたが、其のあとで私の紛失と云う奇妙な事が出来たのです。
「お浦の紛失とか浦原嬢の消滅とか云って非常に世間が怪しんだ相ですが、爾まで怪しむにも及びません、私が床に仆れて起き上ろうとして居ると、横手の方から又異様な物音が、最と微かに聞こえました、振り向いて見ると、今まで戸も何もなかった壁の一方に、葢を開けた様に戸が明いて居て、爾して、其の所から高輪田長三が顔を出して居るのです、私は何うして此の戸を脱け出そうかと苦心して居る時ゆえ此の様を見て嬉しく思いました、長三は総て様子を聞いて居たと見え、唇へ指を当てて私を招くのです、其の心は声を立てずに密に茲まで来いと云うのです、其の通りに私はソッと立って其所へ行きましたが長三は壁の間の暗い所へ私を引き入れ、何の音もせずに其の戸をしめて了い、爾して云いました、此の様な秘密の道の有る事は自分の外に知る者がないのだから是切り姿を隠して了えば充分秀子を窘められると。
「私は、唯秀子を窘めると云う言葉が嬉しく、何分宜しく頼みますと答えました