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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

必要は無い、余は直ちに馬に飛び乗り、殆ど弾丸の早さを以て幽霊塔に帰った、聊か思う仔細があるから、塔の室へ上る前に先ず下僕に向かい「高輪田長三は何うした」と聞いた、下僕「アノ方は先日から心臓病が起こったとて御自分の室に寝て居ます」余「彼は今朝己が此の家へ帰った事を知って居るだろうか」下僕「イヤ知って居る筈は有りません」余「知らねば夫で宜いから、決して知らさぬ様にして置け」

心臓病で寝て居るなら猶当分は此の家に居るだろう、何しろ彼の身が今は万事の中心と為って居る有様ゆえ、取り逃がさぬ工風をせねばならぬ、彼未だ余が彼の罪悪を看破した事に気が附かぬ故、猶も此の家に踏み留って悪事を続ける積りに違い無い、逃げ去る恐れは万々ないけれど、余の帰った事を知らざるに如くは無いと、余は此の様な考えで、下僕に前の通り差し図したが、彼が余の帰ったと知らぬ為に又恐ろしい一場の悲劇を演じ出そうとは神ならぬ余の思い得ぬ所であった。

余は其の足で直ぐに塔の上の余の室へ上って行った、茲に秀子が居るか知らんと思ったは空頼みで、秀子は影も形も無い、けれど小僧の云った