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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆうれいとう

幽霊塔

黒岩 涙香

Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme

Aozora Bunko

第百六回 塔の底の秘密

忍び返しの様な遮りが有って余の着物は之に掛かった、秀子の被物がちぎれて居たのも之が為であろう、併し斯の様な事は物ともせぬ、被物は割ける儘に引きちぎったが唯驚いたは緑盤の内部である、緑盤の内部は即ち時計の内部で、前後左右に様々の機械が有って、動く度に突き当り、身を伸す事も出来ぬ、爾りとて背後に引き返さすには早や緑盤が塞がって了い、上にも下にも是より先へ行く可き道はない、全く窄い穴の中に這入ったので、時計の内部へ囚人と為ったのと同じことだ。

第百六回 塔の底の秘密

時計の中の囚人とは、余り聞いた事のない境遇である、余は茲で読者に告げて置くが、十時より十二時まで、即ち満二時間の長き間余は囚人の儘で居たのである。

第一に余は蝋燭を点して見たが、天地は四尺ほどである、無論起って歩む事は出来ぬ、左右は壁で、叩いて見ると厚い石の様である、勿論破る事も動かす事も出来ようとは思われぬ、奥行は幾間あるか暗くて見えぬけれど、此の突き当りは即ち時計の時刻盤の裏に違いないから深くも二間以上ではあるまい、余を囚人にして此の牢屋は四尺の天地左右で二間足らずの奥行きなのだ、而も此の隘い所に鉄の棒や歯の附いた