Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
第百八回 宝の意味
雷が霹靂いて、爾して何所から聞えるか知らぬけれど、一種の非常に鋭い叫び声が聞えた、人の声か獣の声か、殆ど判断出来ぬ、其の物凄い事は人ならば確かに絶命の声である、決して平生に出そうとて出る声でない、獣ならば他の強い獣に捕われ、締殺される時の悲鳴ででも有ろう、其の長引く様が、余の全身の神経へ悉く響き渡った、余は殆ど進むにも進まれぬ思いがした、抑も何の声であろう。
第百八回 宝の意味
何者の叫ぶ声だか、余は深く懼れを催した、けれど到底確かめる事は出来ぬ、或は秀子が塔の底で何か危い目にでも遭ったのかと此の様な疑いも湧き起った「秀子さん、秀子さん」と二声呼んで見たけれど、自分の声さえ恐ろしげに響くばかりで何の返事もない。
兎に角此の様な事に時を費して居られぬから其のまま歩み続けたが、茲から先は唯一筋の階段で塔の上へ登る許りだ、別に迷う様な岐路もない、軈て塔の絶頂だろうと思う所へ着いた、茲は五六畳かと思われた座敷に成って居る、定めし外を眺める窓なども有ろう、昼間茲から眺望すれば何れほどか宜い景色だろうと、世話しい間にも此の様な事などを思ったが、此の座敷を一巡して見ると一方に、今来た