Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
恐れが有りますから、止むを得ずして湖水の底へ沈めたと申します、誠に此の先祖と云うは不幸な人で、逃げたまま再び世に出る事が出来ず、配所同様の侘しい所で、空しく宝の安否を気遣いながら死んだとの事ですが、然し其の配所の様な所で実子を一人儲けました、其の実子は父から宝の事を聞いては居ますけれど、何所に何う成って在るかは知らず、是も我子に宝の行方を詮索せよと遺言して死に、其ののち代々子も孫も唯宝の行方を尋ねるのみを生涯の目的とし子々孫々同じ様で暮しましたが、遂に此の塔を立てた人の世と為り、漸く僧侶の仕業で水の底へ沈んで居る事を調べ上げました「妖※(「髟/几」、第4水準2-93-19)奪い去りて、夜水竜哭す」とは即ち僧侶が水底に沈めた事を指したのでしょう「言に湖底を探って、家珍※(「木+續のつくり」、第4水準2-15-72)に還る」と有るので、遂に其の人が湖水の中から其の宝を取り出した事が分るでは有りませんか」
成るほど爾う聞いて見れば咒語の意味は実に明白である、今まで無意味の文字と云われ、或いは狂人が囈言を記したに過ぎぬなどと笑われた彼の咒語は、其の実苦心惨憺の余に成った