Japanische Klassiker mit Furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lesen Sie 幽霊塔 (ゆうれいとう) von 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 266.479 Zeichen · 532 Bildschirme
氏が今まで秀子の為に盡されたも感心だが、秀子の清浄潔白なのも感心だ、夫を知らずに己は秀子が其の輪田夏子だと聞いて、数日来胸が悪く思って居た、実に相済まん訳である、殊に其の昔第一に輪田夏子の死刑を主張したのは此の己だが、其の罪が夏子でなかったとすれば重々己の過ちだ、孫子の末まで裁判官などを勤めさせる者ではない、それに就けても憎いのはアノ高輪田長三だ、彼は養母お紺が毎年一度銀行から一切の財産を引き出して検める事を知り、それを窃む為に倫敦から忍び返ってお紺を殺したのだ、其の疑いを輪田夏子へ掛け自分は其の金を隠して置き年を経るに従って漸々に引き出して自分の物にして了ったのだ、其の金を隠して有った所から其の引き出した度数と月日まで此の権田氏が取り調べて悉く証拠を得たので最早高輪田を処刑し、秀子の寃を雪ぐ事が容易である、けれど道九郎、それに就いて又一つ困難なは高輪田を処刑するには勢い再び秀子を人の口端に掛かる様な位置に立たさねば成らぬ、最早今日では輪田夏子は牢死した者と偽り其の墓まで其の屋敷に在るのだから、今更世間の人へ其の墓が空だと云う