Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 58.758 Zeichen · 118 Bildschirme

Aozora Bunko

五月九日

五月十日

それが書けぬ。どこかに、自分を押し出すものがないかと彼女の印象の内をモサクするが、何もない。行く道は違ったって、人として何か忘られぬところあれば、自分このような心にはなれないであろう。時々拘泥し、いやな心持になる。寧ろ苦しい。N・Tは哲学をやっても人間にうまみがないのがつまらない、燃ゆる魂がない。Y・N、もそうだ。つまりひややかなのだ。漱石時代のブリュー・ストキングのタイプなり。知識で、自分を片づけて居る。

五月九日(水曜)

Yケイコ、自分仕事。もう殆ど最後の部分に近づいた。

『プラウダ』、ワルシャワで May Day のとき殺された労働者の写真が出て居る。『イズヴェスチア』にはワルシャワの天国として、ポリツィア〔警察官〕、スード〔裁判官〕その他の天使にとりまかれて、まだ煙の出て居るピストルを持った無頼漢がシャンパンをのんで sofa におさまって居るカツーンが出て居る。

Y、На Дне〔「どん底」〕の特別興行のあるのを見つけて来る、自分ひとりで切符を買いに行って間違え、第二芸術座の使用人入口の中へ入ってしまった。切符やすい。

五月十日(木曜)

今日Y、起きぬけからカンシャクを起す。