Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.482 Zeichen · 160 Bildschirme
八月二十四日
自分貨物船かと思って幾度も幾度もカトリ? セ・カトリ? ときいた。カトリだという。成程日本服を着た女が甲板から下を見て居る。程なく父、スエ子、咲枝、母、国の順で見つかった。母、遠くから見ると黒メガネをかけ、束髪引つめで、白粉はついて居るがいたってやつれて居る。
悲しい心持がした。父、しきりに合図をする。泣き笑いの顔なり。こっちで見て居ると、やがて父一人中甲板に立ってこっちを見て居る。その涙の出かけてしかたない表情、自分を送って静岡駅のプラットフォームを一人うつむきつつ歩いた父の様子を思い出させた。
Hotel へつくと母の疲れて居ることのひどさわかった。こんなのをよくつれて来た。
咲枝を愛して居ぬことその他すぐ不愉快だ。
◎二日に巴里についてから〔以下空白〕
八月二十四日 Toynbee Hall
White Chapel Road からコムマーシャル・ストリートへ入ると、右に 6p. store あり。ひどい繁昌、少し行くと右に古風なランプがあって、そこに Toynbee Hall とある。掲示、九月二十二三日より始る講義プログラム、これが、Economy, Sociology, 皆ゴシックで書いてある。