Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.482 Zeichen · 160 Bildschirme
白から黒までのあらゆるバリエーションのどの音階を自分がもって居るか。その音階をつよく純粋に鳴り響かすこと。それが美だ。
或夢(神楽坂の祭日)
庭へずーっと入って行った。広い芝生で、芝生の左側は空地の感じでコスモスが咲き乱れて居た。縁側に今井邦子さんが居る。ここは今井さんの家なのだ。子供も居る。彼女は私を見ると、
おや暫くだったわねえ、さあどうぞこちらへ、そう云い乍ら一寸体をひねり、室の内に居る誰かに向って何か命じた。それは主婦らしいとりなしであった。
芝生に籐椅子などが出してある。良人の居ない昼間ののんびりしたゆたかさが芝生の上にも、女主人のはでやかな身のまわりにもみなぎって居た。
自分はその感じを味わいつつ芝生を歩き、コスモスを念入りに眺めたりしたが、ここにある生活と自分の生活とは、互に路傍のものである意識が心からはなれぬ。一寸 drop in and see you という心持で、間もなく今井さんの家を出た。
門を出て往来を右へ暫く行ったが、又気がかわって同じ道を逆戻りした。又今井さんの門前を通り、少し行くと坂だ。だらだら坂の行手に空がひろく見えた。