Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
十二月三十一日
まだ十時頃だとあの広い、いつも人でもんもとして居る建物も妙に淋しくすいて居、食料品辺では、店内の他の売場のものが小さい買物をしに来て居、却って客にアッテンドがよくない。倉知が鼻眼鏡でキッと眉間を引つめて入って来る。かえってすっかり掃除をし、七時頃から青山に行く。矢野、二平氏が来て居、おそくなってから飯島氏夫妻来、田村さん、福岡さん、ミスウェルス、吉田さんなどとにぎやかに三時近くまで遊ぶ。四人の他に女中が二人居、皆二人ずつ食事も何も別にして居るのだそうだ。寂しいだろうと思わずには居られない。丁度二回目のカードをして居ると、静かに鐘の音をきいた。去年は丁度林町から家へかえる処で、雪の積った途上できいたのだ。皆が平気で笑いさわいで居る中に、一人心でしんみりと、寒夜に響く百八の鐘をきいた。日本人に違いない。