Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
八月二十五日
八月二十六日
空気が軽く風が吹くので、頭がさっぱりするようだ。
室の前に、日がさし込むので、緑色の布を張る。
とりはよい女だ。が気が小さいのにはやや神経を触られる。
大胆な大ざっぱな女なら、其で又いやなのだろう。然し、こまごました家庭の仕事をやって呉れる者があるのはどの位よいか分らない。少くとも気分がひどく違う。よいことをしたと思う。
お金の勘定や種々のことは、Aと、二人でやって呉れればよいのだ。
ゴーキーが Folk-novelist として最も注目にあたいする人であるのを知る。彼の描く漂浪者でも何でも、ロマン・ローランの Colas Breugnon の人生観に似た人生観をもって居る。
八月二十六日(金曜)
風の強い日。机の前から戸外を眺める。二つ三つの屋根を越した彼方に、清灰色の蔵の一部が木間がくれに見える。前に、何かひどく枝のしなやかな、葉の房々とついた樹木が立って居る。それが、風が一吹さっと吹いて来ると、まるで、気が狂ったように、女のように、軟く烈しく身を揉んで揺れる。頭を振り、震え、上ったり下ったりし。やがて一瞬が過ぎると、ひっそりと鎮り、此方の木は、ひどく動くのに、そよりともしない。