Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme

Aozora Bunko

六月十一日

旧の五月節句だと云って田舎は、かしわ餅をしたり何かする。皆と、茶の間で賑やかに話しふざける心理を考えて見ると、第一、自分の真剣な処を出したって、彼等には到底理解されず、自分も他人も居心地が悪くなる、と云う直覚からだ。級会に行った時の自分も左様だ。これはいいか悪いか、Colas Breugnon の中にある蚤(のみ)の話から(あの立場から)考えれば他人のために悪くない。然し、左様云う周囲を持つことは、自分にとってはよろしくないのではないか、父上が家でふざけられるのが分る心持がする。

六月十一日(土曜)

今日Aからの手紙の中に野上さんのお手紙を封入して来、中に巖本さんが結婚したことが事実として報じてあった。

自分はひどく感動して、じっと坐って居られないような心持になった。

いつか、Aが見たと云う新聞は事実か、

あの人は、自分の運命に疲れを持ち始めたのではないか。丁度私が結婚の前に持った、淋しい、恐ろしい、放浪(恋愛生活の)を予感したのではないだろうか。どうぞあの人が幸福なように。此が唯一の希望だ。

森田さんが死なれて間もない結婚を只薄情だと云い得ず思い得ない心持がする。