Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
一月十六日
一月十七日
一月十八日
抽象的なことを、具体的な適切な言葉で現わすことのむずかしさ。非常なむずかしさ。只事実の記録はやさしい。しかし書くのは、芸術にするのは至難だ。
一月十六日(日曜)
坪内先生が非常に暖い手紙を下さった。うれしく思う。非常にうれしい心持がした。
ゆっくり書けと云って下さった。
ゆっくりと、よい、隅々まで念の入ったものを書こう。
一月十七日(月曜)
けさおきる時に夢を見た。私が人さえ見れば縊り殺さずには置かない一種の狂人に会って殺された夢なのだ。然し彼那にまざまざと気味の悪い夢を見たことはなかった。その男の、柔かい、脂肪的な手がジリジリと頸をしめる感覚を思い出すとたまらない。
おびえて起きると、Aにその話をし、なぐさめてもらおうとした処が、どうしたのか、一向相手になって呉れない。自分は、今にもその気違いがやって来そうに思われる。妙な神経的な亢奮で、散々泣いた揚句林町へ逃げて行ってしまった。
一人で家に居られない程、そう云う気違いが居そうで、今にも来そうに思われたのである。一日居た。そして夜、九時頃、Aに電話をかけて居るのをたしかめてからかえって来た。
一月十八日(水曜)