Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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にっき

日記

宮本 百合子

Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme

Aozora Bunko

九月十八日

九月十九日

なかなか活動も見る人々の目が肥えて来るから、よき文芸的作品を作るのは容易ではないだろう。

トルストイのクロイツェルソナタと云うてあんなのを見せるのではいけない。

九月十八日(日曜)

三越へ行き、サンドウィッチの材料、Aのボーラー、を買って来る。

雨が降り、路が悪い。かえりに星へよろうかどうしようかと云って居たが、どうも天気がひどいので、真直に家へかえる。

かえってから千枝子さんに手紙を書いた。

あの人もおかあさんになったのか。

普通の結婚をした男女が、相手の不満に対して、相互の責任を感ぜず、運命のまわり合わせが、自分達の意志に逆っても二人を結び合わせたと思うのは、一面無理ならぬことと思われる。

その二人が、一人の子供を持つとすっかり甘く納る。――意味深いことだと思う。一方から云えば、次の人類に対して、人間は、それ程没我になる本然に生きて居ると云え、一方から云うと、箇人の人間としての悩みは、その位あさはかなものであるとも云えるのではないか。自分は、子供で納ることを心から恐ろしく思う。

九月十九日(月曜)

急にザーッと雨が降り込み、いつか晴れ、又、いきなりゴロゴロと雷の鳴るような日。