Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
一月七日
そうなっては泣く以上で嘲る以上だ。母は、子を熱愛される。然し、いつも子の報恩と感謝とのうちにつぐのいを見出すので自分のこころのためにするのではなく見える。其故彼女は、子供に生命の全部を支配され、支配しようとするのだ。
一月七日(金曜)晴
今日はAが Book list を啓明会へ持って行く日なり。彼が先に出かけ、自分はあとから行く。小一時間おくれて行ったのに、海上の前には彼の姿も見えない。暫く待って居てから、若しおそく来すぎたので、かえったのではないかと思って、下の爺に彼の出て来るのを見なかったかをきくと、彼は、ちっとも考えたり思い出そうとしたりする努力はしないで言下に分りませんねと云う。そして女の方ですかと云う。左様じゃあない、と云うと、それなら上ってきいて御覧なさい、何上りはしまい、と云う言意で云う。かまわず上って行くと、まだ笹森氏は来て居られないのだそうだ。事ムの人に書類を渡して、同じ戸口から出る。爺は始めて分ったような顔をした。人情の微妙さ。
浅草へ行こうとして、中央ステーションの近く迄来ると、和服の、やせた、細長い鼻をした人に会う。其が笹森氏だった。