Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
九月三日
どろぼうに追銭と云う感じを与える。これを自覚したものは、シュール・リアリズムに陥り、日本式な、もことした描写芸術家となるのではないか。
生活を徹すると云うことは大切だ。容易でない。芸術家ほど自己の内容に革命家を要求するものはない。日本のホロリズム、転化せられ柔められたヒューマニズム――お都合主義の深い根について考える。
九月三日(土曜)
三月三日に出立せられた皇太子が今朝十一時過東京ステーションにかえられる。
自分は、まるでプレジュディスも何もない愛と歓とを彼のため、彼の周囲、並、日本のために感じずには居られない。
きのう、『時事』の附録の岡田三郎助氏の描かれた御肖像の三色版が来たのを見て、自分は、自分の心持を反省せずには居られなくなった。
若し、途中何か事があれば、少くとも五六人の人は死んだだろう。死ななければならなかっただろう。それを知るのも日本人だからだし、此、歓びを知るのも日本人だからだろう。
此、特性は、自分が、過去の伝統を多分に持って居る故か? 又、人間が其民族的遺伝を失われない意味に於て肯定し得るか。
十一時半頃しきりに寺の鐘がなるのを聞く。