Japanische Klassiker mit Furigana
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にっき
日記
宮本 百合子
Lesen Sie 日記 (にっき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 61.953 Zeichen · 124 Bildschirme
十月九日
十月十日
十月十一日
頭の工合が妙に悪い。
夜なかに目がさめ、頭じゅうが強直して、眠れず、アスピリンをのみ、睡る。
疲れたのだろうか、あれ位でつかれては情けない。
十月九日(日曜)雨
もうずっと三十日も雨が降りつづいたのだそうだ。
自分達は、道がわるいとか、散歩に出られないのと云う位のコンプレインニングだが、そのために、はたらきがなく、食うに食えなくなった細民が、幾百人とあると新聞に出た。人生の底に、コケのようにはかない生活がある。
それが、見えないで居る。恐ろしい、深い深い生活。
おそく床を出、一日のらくらとして過す。頭が弱血したように変だ。
十月十日(月曜)雨
今日は頭の工合少々よろしい。もう普通位い。
野上さんに手紙をかく。
『中公』の佐藤春夫氏のをよみ、深い心持で Dear my fellow! と呼びかけたくなった。純粋な人なのだな。
何故女は、ああなれないのか。
岸田劉生氏が帝展に入選。
実力でかくのはよろしい。
十月十一日(火曜)
昨夜から晴れ、珍らしい月と星とが見えた。方々で崖がくずれ、家族が死ぬ。恐ろしい天災。自分などはほんとうに人生の楽な楽な一部を歩いて居るのだと思う。