Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こはんていじけん

湖畔亭事件

江戸川 乱歩

Lesen Sie 湖畔亭事件 (こはんていじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.335 Zeichen · 137 Bildschirme

Aozora Bunko

ところが、その途中、僕はふとある妙案を思いついたのです。三造は可哀相だとはいえ、もう死んでしまった者だ。もしすべての罪を彼に着せることが出来たなら、長吉はいつまでも死んだものとして、全く自由な一生を送ることが出来、従って自分も最初夢想した様な幸福を味わい得るではないか、それには幸、短刀といい、手の甲の筋といい、三造の日頃の盗癖といい、都合のよいことが揃っている。そこで僕は、俄に三造の変死を知らせることを中止して、彼に罪をなすりつける理窟を考えはじめたものです。丁度そこへ、村の巡査が例の匂いのことを知らせてくれました。すっかり陣立てが出来上ったのです。僕は巡査と君の前で、考えて置いた理窟を陳述すればいいのでした。

紙幣は一寸見たのでは、贋造かどうか分りません。もし本物であったら、僕は一躍大金持ちになることが出来ます。そんな慾心から、お恥かしいことですが、つい焼きすてるのが惜くなり、兎も角も鞄の底に納めて置いたものです。それを君に見られてしまい、このまま分れてはどうしたことで君の口から真相がばれないものでもなく、いっそ本当のことを白状してしまった方が安全だと思ったものですから、こうしてお引留した訳です。