Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
「ゆるすゆるさぬはこっちのことだ。南蛮寺へことわりなしに、ぎょうぎょうしい祭や踊りをなすゆえに、この神主へかけあいにまいったのが悪いか。やい、じゃまだッ、そこをどかぬと、うぬらも血まつりにするぞ」
「きさまたちのいい分は腑におちぬ。秀吉ほどな人物がさような沙汰をするはずがない。アアわかった、主もなし能もなしに、かようなことをして、良民をくるしめ歩く野武士だなッ」
「野武士とは無礼なことを申すやつ。耳をかッぽじって聞いておけ、いま、天ヶ丘の南蛮寺を支配する、和田呂宋兵衛さまの身内人、斧大九郎とは拙者のことだ」
「やッ、呂宋兵衛? ……」
と、六部は若僧と目ばやくうなずき合って、
「うむ、呂宋兵衛の手下ときけばなおのこと!」
「なおのことどうしたッ」
いきり立って駈けあがってきたやつを、グイと右手で猫づかみにつるしあげた若僧、
「間答無用! こうしてやる」
すこし力を入れたかと、思うと、ふわりと宙へおよがせて冠桜の根瘤のあたりへ、エエッ、ずでーんと気味よくたたきつけた。
「うぬッ」
と、また飛びついてきたやつは、待ちかまえていた六部が、気合いをかけた当身のこぶしで、顎をねらってひと突きに、突きとばす。