Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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しんしゅうてんまきょう

神州天馬侠

吉川 英治

Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme

Aozora Bunko

せんこくから見物のなかで、おれのことを小僧小僧といっているようだが、大人の癖にガアガアいうほうが、よッぽどみッともないや。いまにおれの気合いが乗って、この水独楽がブンとうなって見ろ、悪たれをいったその口がまがって、面目名古屋の乾大根、尻尾を巻いて逃げだすだろう。オッといけない、首尾よく独楽がまわったからといって、逃げだしたりあっけにとられたきりで、銭を投げるのを忘れてはいけないぜ、感心したものはえんりょなく一文でも二文でも投げるのさ。よろこびをうけて酬いることを知らざるは、人間にあらず馬なり、弥次馬なり。さあさあ弥次馬はあとへ引っこんで金持だけ前のほうへでてくださいよ。エエ、やり直しの魔独楽は天津風吹上げまわし、村雨下がりとなって虹渡りの曲独楽、首尾よくまわりましたらご喝采!」

とうとうとムダ口をしゃべって大人の見物をけむにまいた蛾次郎は、そこでヤッと気合いをだして、右手の独楽を虚空へ高くなげた。

「ウウム、うまくいった」

と、こんどは蛾次郎もわれながらニタッとした。

風をきって一直線に手をはなれた独楽は、ゆくところまでゆくとビューッとうなりをあげて見物の頭の上へ落下してきそうなようす。