Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしゅうてんまきょう
神州天馬侠
吉川 英治
Lesen Sie 神州天馬侠 (しんしゅうてんまきょう) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 511.765 Zeichen · 1011 Bildschirme
「だって親方、やる仕事がないんだもの」
「あるさ、おれはおまえを見こんで、その大功をあらわす仕事をひきうけてきたんだ。おまえというものを、石見守さまにみとめさせようと思ってな。どうだ、どうだ蛾次、奮発して一つやってみるか。だけれど、イヤならむりとはいわないよ、ほかに、望み手はたくさんあるし、それに、この鉄砲で、ドンと一発やればそれでいい仕事なんだから……」
なにをいいふくめられたか、蛾次郎は、卜斎から、銀鋲のスペイン短銃と一両ほどの金子をもらって、すっかり仕事をのみこんでしまった。
「いいか、いまもいったとおり、石見守さまのおいいつけなのだ。大久保家の侍衆では、もし、見つかった時にぐあいがわるい。で、おまえなら、なあに、どこの小僧がいたずらをしたかですむ。それに、二十一日のあいだにやりさえすればいいんだから、立派に一つうち止めてこい。もし、なまけぐせをだしおって、やり損じなどした時には、それこそ、この卜斎より石見守さまがその細首をつけてはおくまいぞ」
すこしあとの文句がすごいな――と蛾次郎は思ったが、卜斎はそういいのこすと、かれをおきのこしてそこをかけだし、石見守の行列へついていった。