Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「お姉さまを、ぜひ一度およびしなくちゃって云っていたのよ、ほんとにいろいろ御心配かけちまったんですもの」
「姉さんたちも、もう一週間ぐらいで行っちまうとすると、あんまり日がないから、いっそ早い方がいいかと思って」
和一郎夫婦は、半年ばかりロンドンに滞在することに決定して、先発した親たちが適当と思う下宿を見つけ次第、知らせをうけて出発することになっていた。伸子が、親たちと一緒に立たず、わずか一週間でも自分たちだけおくらしたのは、伸子のこころもちの切実な要求からだった。親たちがパリへ来てから、ペレールの家へ日参するようになってから、伸子の時間と精力とは、東京の家からそのままパリまでもちこされてついて来ている佐々一家の、家庭的ないざこざの中で費された。多計代の性格がかわらず、和一郎が和一郎であるかぎり、そして、おそらくは伸子も伸子であるかぎりは、循環小数のように、あるいは無為な人々にとってのスポーツででもあるかのように、いくらでも繰返される深刻そうで他愛のないごたつきに、伸子はあき疲れた。ペレールのアパルトマンのそとの世界には重大な事件があとからあとからとおこっていた。