Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

アパルトマンの門番からでもききだしているらしく、ほんとにそのことは知っているくちぶりだった。

「でも――今月末!」

細君は息を吸いこんだまま伸子を見つめて、かぶりをふった。

「マドモアゼル、部屋をおさがしなさい。あなたがいい方だということは、わたし、よくわかっているんです。ね? よございますか? マドモアゼル」

それは、いい子だからねとくりかえして、いやがる使いに娘を出そうとするおふくろの言葉のようだった。

七

伸子の部屋さがしの中途で、両親がジェネ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ立つ日が来た。

前の晩、おそくまで多計代の手伝いをして、つや子の部屋に泊った伸子が目をさましたとき、窓の外に雨が降っていた。

こんな天気で立てるのかしら。伸子はそう思った。多計代は和服だから、雨降りだと不便なばかりでなく、また気分がわるくでもなるのではないかと思った。

本来ならば、おととい、親たちはジェネ※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ行っていたはずだった。朝十時の列車にのる予定で出た泰造と多計代とは、ペレールの住居で伸子とつや子が、もう汽車にのりこんだだろうかと話しているところへ、不機嫌な顔を並べて戻って来た。