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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうひょう

道標

宮本 百合子

Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme

Aozora Bunko

白い雪の上に、二本の踏つけ道は細い糸のように見えた。まばらに、そこを通る人々は、一列になって、踏つけ道の上をいそいだ。

伸子は、この雪の広場の全景がすきだった。

赤い広場の白雪の中に、円形の石井戸のようなものが灰色に突ったっていた。そのそばへ行く人はないから、その円形の石井戸のぐるりの雪は降りつもったままの厚さと、白さとできらめいている。遠くからは見えないけれども、その浅い石井戸のようなものの中に、あんまり高くない石の台があった。丁度、大きい男がひざまずいてのばした首がのるぐらいの高さで、――そして、太い鎖がたぐまって、その台の下に落ちていた。ここが、昔モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)がロシアの首都であった時分しばしばつかわれた有名な首の座だった。ステンカ・ラージンも、プガチョフも、この首の座で、彼らのちぢれ髪の、髯の濃い、太い農民の首を斬られて血を流した。自分の名をかくことさえ知らなかったその時代のロシアの民衆の呻きを彼らの呻きとし、母なるヴォルガの流れをさかのぼって、当時のモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の暴虐者ツァーに肉迫した。