Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
「わかりましたか? サッサさん、ドゾ!」
伸子は、こまった。
「内海さん、よく説明して頂戴よ。わたしは生れつきほんとにお酒がのめないたちなんだからって――でも、十分陽気にはなれますから安心して下さいって……」
内海がそれをつたえると、ポリニャークは、
「残念なことだ」
ほんとに残念そうに赫っぽい髪がポヤポヤ生えた大きい頭をふった。そのいきさつをほほ笑みながら見ていた夫人が伸子たちにむかって、
「わたしもお酒はよわいんです」
と云った。
「でもレモンを入れたのは、軽いですよ。いい匂いがするでしょう?」
そう云われてみると、そのテーブルの上には同じ様に透明なウォツカのガラス瓶が幾本もあるなかに、レモンの黄色い皮を刻みこんだのが二本あって、伸子たちの分はその瓶からつがれたのだった。
素子は気持よさそうに温い顔色になって、
「ウォツカもこうしてレモンを入れると、なかなか口当りがいい」
のこりの半分も遂にあけた。
「ブラボー! ブラボー!」
ポリニャークが賞讚して、素子の杯を新しくみたした。
「ごらんなさい。あなたのお友達は勇敢ですよ」
「仕方がないわ。わたしは駄目なんです」