Japanische Klassiker mit Furigana
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どうひょう
道標
宮本 百合子
Lesen Sie 道標 (どうひょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 846.457 Zeichen · 1672 Bildschirme
白黒は、伸子たちにそんな風に思いこませるように応待をした。まるで素朴な外見で、自分のするべきことをよく知っていて、そのやりかたに、気持のさっぱりした洗濯上手の女のような自然の練達と確信がそなわっているサラファンのひとが、本当の責任者だったということは、すこし強く云えば、伸子に、ソヴェトというものに対する信頼をとりもどさせた。
「あなた気がついた?」
がったん、がったん、と古びたレールの上ではずむ電車の中で、伸子は籐の座席に並んでかけている素子に云った。
「白黒さんが、わたしたちの主任です、と云ったときの、あの調子! なんてデリケートだったんでしょう。まるで、あのひとが間にあったのが残念みたいだったじゃないの」
「あれで、白黒の方がきっと大学ぐらいでているんだ。だからいやんなっちゃう――」
翌日スモーリヌィへゆき、また次の日もゆき、ゆくたびに伸子はアンナ・シーモヴァというそのサラファンのひとにつよくひかれた。アンナ・シーモヴァは伸子よりも五つ六つ年上らしかった。一九一七年からの党員で、革命のときは働いていた工場のある地区ソヴェトの仕事をしていたということだった。